アトツギカンファレンス~アトツギがおこす地域革新の可能性~【イベントレポート】
2025.02.06 更新
アトツギ(後継者・後継者候補)は地域経済の担い手であり、イノベーションを起こす担い手であり、社会課題を解決する担い手でもあります。本記事では、2024年11月8日(金)に愛媛県松山市で開催された、アトツギが集まりこれからの事業戦略や地域の可能性を探るトークセッション&交流イベントの模様をお届けします。
~ 登壇者ご紹介 ~
三星グループ 代表
岩田 真吾 氏
1887年創業の素材メーカー「三星グループ」の五代目アトツギ。慶應義塾大学法学部を卒業後、三菱商事、ボストン・コンサルティング・グループを経て2010年より現職。欧州展開や自社ブランド立ち上げ、ウール再生循環プロジェクトReBirth WOOLや産業観光イベント「ひつじサミット尾州」を進める。2019年にジャパン・テキスタイル・コンテスト経済産業大臣賞(グランプリ)を、2022年にForbes JAPAN起業家ランキング特別賞を受賞。2023年7月7日からアトツギ×スタートアップ共創基地TAKIBI & Co. (タキビコ)をキックオフ。
ネッツトヨタ愛媛株式会社
代表取締役社長 玉置 竜 氏
1982年生まれ。愛媛県松山市出身。2006年からトヨタ自動車株式会社での業務に従事した後、2013年にネッツトヨタ愛媛株式会社に入社。2019年に代表取締役社長に就任。「愛媛の人々をつなぎ、地元の可能性を広げ、地域繁盛を目指す。」をビジョンに、「だんだんPARK」を代表とした従来の自動車ディーラーにない店舗展開を実施している。
株式会社山田屋
取締役 高辻 孝将 氏
愛媛県松山市出身。2016年テレビ東京に入社。約8年間にわたり、広告営業に従事。企業のブランディングや様々な課題に対して、テレビだけでなく、自社のデジタル媒体、イベントなどマスメディア全体を駆使してサポートを行った。その後、地元である愛媛県が抱える地域問題解決に貢献したく、そして家業の株式会社山田屋の今まで以上の発展のために、2023年に帰松。現在は株式会社山田屋で取締役に就任し、広報、経営企画、総務人事、営業、商品開発などの業務に携わっている。今後は、海外事業など新しい株式会社山田屋に向けて挑戦中。また、愛媛の地域発展に貢献するために、社内の別事業としてCSR活動も積極的に行っている。
株式会社レスパスコーポレーション
事業推進本部 広報 越智 友莉 氏
東温市見奈良で、商業施設「レスパスシティ」の広報を担当。直営で、西日本最大級の野天風呂がある「利楽」や、日本で唯一1年間自主制作のミュージカルを上演している「坊っちゃん劇場」、産直市の「いしづち山麓マルシェ」などの運営や、テナント管理などを行っている。
PlusU株式会社
代表取締役 稲見 益輔 氏
1983年生まれ。愛媛県出身。大手専門学校で社会人向け税理士資格取得教材の出版業務、講師業務に携わる。その後、中央会計グループで「よい会社を強くする」をミッションに会計を活用した経営支援、税理士業務に従事。2014年に人口減少による地方課題解決に想いをもち2015年に松山市に移住。現在は、中央会計グループの経営とともに松山市のコワーキングスペース「マツヤマンスペース」「BEARCH」を運営。
講演 ~マッチングじゃなくクロッシング!アトツギとスタートアップの掛け算が生む新しい価値とは?~
三星グループ代表 岩田 真吾 氏
■5代目アトツギを務める三星グループの歴史
僕は創業137年の「三星グループ」というウール素材を扱う会社の5代目アトツギです。この会社は1887年、今から130年以上前に高祖母が女性起業家として創業した会社で、当時は「和服向け生地の艶つけ」を行っていました。
創業から4年たった1891年、濃尾地震が発生し機械が壊れるなど大きな被害を受けましたが、地域の方々の「ここで負けてたまるか」という想いにのせられ、新たな事業を始めることとなりました。更に当時、文明開化の影響を受け日本中でウールの需要が伸びたことで、洋服向けウール生地の製作へ事業を転換し、産地を代表する企業の一社として成長しました。
その後、2012年から欧州を中心に海外展開をスタートし、大手ブランドなどに直接納品するようにもなりました。
■5代目アトツギとしての経歴
僕は2009年に会社に戻り、2010年に社長になってから14年経ちました。この期間に、どのようなことを行ってきたか紹介します。
アトツギは既存事業を守るだけでなく、地域の方々から「良い」と思っていただけることを行うことも大事だと、最初に皆さんに伝えたいです。
今の会社に入る前は、総合商社や外資系コンサルティングファームに在籍しており、父の会社を継ぐために退職することを周りに伝えた際、キャリアがもったいないと言われたこともありました。しかし、自分の学びをもって100年企業をアップデートして革新したい、よりユニークで面白い方を選びたいと思い、三星グループに再入社することを選択しました。
入社1年目は会社HPに社員やお客様の声を乗せる取り組みを行おうと、いろんな人と対話するところから始めました。
翌年社長になり、最初の1年間は数字を出さないといけないという想いが強く、目標を達成することだけを目指して、社員に渇を入れながら一生懸命働きました。しかしながら、リーマンショックの影響が続いていたこともあり数字は横ばい。その上、社員がとても疲弊してしまっていることに気が付き、このままではいけないと反省し、ミッション・ビジョン・バリューから見直すことにしました。歴史や伝統があってもミッション・ビジョン・バリューを設けていない企業が多いのも事実で、考えるまで腰が重いこともよく分かりますが、まずはHPに載せたい程度の意気込みから作成するのも良いと思います。例として、奈良県から全国へ展開されている中川政七商店さんも、「日本の工芸を元気にする!」というビジョンを掲げたことで、社内全体で同じ認識を持ち、事業拡大へ繋がったそうです。
話は戻りますが、時が進んで2019年、染色整理事業からの撤退を決めました。大量生産・大量消費を前提とした事業で、自分の目指す高付加価値なものづくりに合わないと感じていたことに加え、機械の老朽化で修理ができないと言われてしまい、この決断に至りました。その際、この事業に関わってくれていた社員全員が最終日まで勤務してくれたことには今でも感謝しています。三星グループでの継続勤務を希望する人は全員受け入れ、退職を希望する社員全員に地域で転職先を紹介することができたのは誇りです。
また、同年にIndustry Co-Creation ® サミットのクラフテッドカタパルトというコンテストで3位入賞したり、ジャパン・テキスタイル・コンテストで経済産業大臣賞を受賞したりと、前向きなチャレンジの成果を感じることもできました。
新規事業に挑戦する“起業家精神”は、アトツギにこそ必要である
アトツギをやっていて面白いと思うのが、自社の売り上げを伸ばしたい一心で働いているアトツギよりも、地域や周りの方々と一緒に盛り上げていきたいというアトツギのほうが応援したいという声が多いことです。儲ける・儲けないとはまた別に、自分自身が面白いと思う軸を設けられることがアトツギの醍醐味であり、重要なポイントだと考えています。皆さんも、後を継ぐタイミングで、地域の歴史や文化性を振り返ると良いのではないかなと思います。
また、アトツギには既存事業の中で不採算なものをやめるという意志も大事で、周囲の支持を持ったまま綺麗に事業から撤退するのはアトツギにしかできないことです。それと同様に、新規事業を始める起業家精神も、アトツギに必要だと思います。
アトツギとスタートアップ、言い換えると老舗企業と新興企業が混じりあうような場所・越境的なコミュニティが今後重要になると感じています。是非、第一歩としてアトツギ甲子園に参加してみてください。
トークセッション~地域のアトツギはいま何を考えているのか~
稲見 益輔氏(以下、稲見)
これから、地域のアトツギが何を考えているのか、をテーマにトークセッションを始めます。それでは、皆さん自己紹介からお願いいたします。
高辻 孝将氏(以下、高辻)
皆さん初めまして。山田屋の高辻と申します。弊社は、株式会社山田屋という会社で、「山田屋まんじゅう」やいろいろな和菓子を製造しています。私自身は愛媛県松山出身の31歳で、新卒でテレビ東京に入社し広告営業をしていました。8年くらい務めて、昨年の4月に山田屋に帰って参りました。「テレビ業界をやめてなぜ和菓子業界へ?」と思われることもありますが、地域への想いがあって帰ってきました。本日はよろしくお願いいたします。
越智 友莉(以下、越智)
株式会社レスパスコーポレーションの越智と申します。弊社は商業施設を運営・管理している会社です。ショッピングモール、温浴施設、産直市などを運営しています。最近でいうと、指定管理業務にも力を入れていまして、松山城や子規記念博物館などの指定管理をしています。代表は父親なのですが、私は9年前にこの会社に入りました。アトツギという意識はずっとなかったのですが、ローカル大学さんの講義等に参加する中で刺激を受け、アトツギとしての意識を持ち始めたところです。今日も勉強する気持ちで来ております。よろしくお願いいたします。
玉置 竜氏(以下、玉置)
ネッツトヨタ愛媛株式会社の玉置と申します。先ほど岩田さんからお話があったように、昨年ミッション・ビジョン・バリューをリニューアルし、それに合わせて社名ロゴを作りました。基本的には全国のネッツ店は同じ社名ロ ゴを使っているのですが、うちだけロゴが違います。ロゴにある2つの吹き出しは「お客様と対話をします」ということを表していて、会社の方向性が分かりやすいように作りました。車屋ですが、「だんだんパーク」を昨年1月にオープンしまして、今回のイベントや行政主催の婚活イベント、発表会などに使っていただいていて、無料で開放しています。今日イベントにお越しの皆様も何か行いたい際はぜひお申込みください。よろしくお願いいたします。
アトツギの悩みと先代との関わり方
稲見:本日のテーマは「地域のアトツギは今何を考えているのか?」ということで、悩みや今頑張っている新規事業について伺っていこうと思います。高辻さんは今何を考えていらっしゃいますか?
高辻:僕は帰ってきて1年ちょっとで、山田屋を日本一にするという目標はありますが、その先に何があるか言及されていないので、どう地域に貢献していくかなどミッションを生み出していかないといけないな、と感じています。悩みという観点だと、今5代目の社長もいて、僕が6代目候補ですが、先代は今の会社を大きくしていて社員からの信頼度も高いので、その中で僕の考えている新規事業をどれだけうまく伝えられるか、巻き込んでいけるのかという点は日々悩んでいます。
岩田:高辻さんのおっしゃる日本一というのは何でしょう、売上ですか?
高辻:そうですね、まんじゅうの売り上げを1位にすることが目標ですが、今は全然1位と言えるようなところではないと感じますね。
岩田:日本一にする目標は競争っぽいなと感じるのですが、この目標で燃える社員ってどれぐらいいるのかなという点が気になります。日本一面白いまんじゅう屋にするとか、日本一地域に愛されるまんじゅう屋にするなどもあると思うのですが、日本一にする分野が売り上げだと、どのようになるのでしょうか。
高辻:日本一の売り上げを目標にすることに関しては、僕はあまり賛成していません。企業は人を中心に考えないといけないと僕は考えています。例えば、まんじゅうを日本一にさせることを主体に考えてしまって、社員の給料が安いと何の意味もないと思っているので、あくまでも、地域のためになることを目指す行動のツールとして日本一があるべきだと思っています。その点をこれから修正しなければなりません。
岩田:日本一にするっていう言葉は抽象度があって多様なので、社員さんの幸福と日本一が両立しないのであれば、まだ取り組む必要はないのかなと思います。もう一つ、地域のためになることを自分なりに行うのは良いと思っています。地域の方やメディアから「お宅の息子さん良いね、すごいよね」と言ってくれるようになると、先代も認めてくれることがあるそうです。昨年観たメディアでは、“とある温泉旅館のアトツギが長らく先代である会長に認めてもらえなかったものの、地域の方に褒められることを行ったら急激に先代が会社を任せてくれるようになった“と言っていたので、もしかすると一つの方法として有りかもしれません。玉置さんはいかがですか?
玉置:とても分かります。僕は会長に勝てません。うちの会長は車事業を行いながらお菓子屋やレストラン、スーパー等いろいろな会社の社長でしたから、同じ土俵ではあえて戦わない方針です。ただ、僕は車関連の業務を経験していて、僕の方が戦えるところもあったので、勝負はしないのですが、その分野で会長と会話をたくさんしました。
岩田:あくまで私の一例として聞いていただきたいのですが、家で先代と二人でご飯を食べるとすぐ喧嘩になってしまいます。会社の話しかしないことに対して、家でまで仕事の話をしてほしくないと思ってしまうのです。しかし妻や孫を交えて会話すると気持ちが落ち着くというか、一人他人がいるだけでお互い熱くならずにいられます。長崎県で新しい街つくりをした方も同じような事例があったそうです。親子が一緒に働き始めたら喧嘩をしてしまって、このままだと会社ごと終わってしまうとお母さんが気付き「あんた離れなさい」と言い、息子さんが物流の倉庫に数年行かれたそうです。そしてそこでしっかり働いてようやく認めてもらう時間ができたそうなので、物理的に離れるというのも一つの手段かなと思います。越智さんの先代はお父さんですか?
越智:はい、父親です。感情的になってしまうところもあるので、結構喧嘩してしまいますね。
岩田:そうなのですね。僕は皆さんに一つ共有しておきたい失敗がありまして、2017年か19年頃、幹部社員の目の前で親子喧嘩しているような状況が2年ぐらい続いたのですが、何人か社員が辞めました。親子喧嘩をずっと見せつけられるほどつまらない会社はないじゃないですか。自分としてはしっかりと意見を言っているつもりでも、周りから見ると親子喧嘩です。そして、ようやく親子での言い合いは二人の場でしたほうが良いと気が付きました。そこからは、オフィシャルの会議は、やはり先代が権限を持っているのでその場では納得した姿勢を見せるようにしました。また、会社として許される範囲で、義理を通して会長や社長に承認を貰うのでなく、トップにシークレットで小さく取り組んで成功事例をつくり、「会長が前おっしゃった方針に沿っていると思い、取り組んだら成功しました」と伝えるなど、「トップシークレット」はうまく活用すると良いと思います。
玉置:私は、逐一の報告はしないですね。会長も聞いてこないというか。でも、お店を8月に解体して、 翌年2月になっても着工が始まらなかったときは叱られました。どこまで報告すれば良いのだろうという点は悩みますね。これは報告しなくても良いだろうなと思いつつ、言わないと後でばれたらどうしようみたいなことって多分あると思うんです。その線引きは結構難しいです。
岩田:先代の関心がある点についてはちゃんと言っておくけれど、新規事業で小さく試してみるのは有りだと思います。ただ、内容的には賛成なのに、「言われてなかったから嫌だ」みたいなことは親子に関わらずあると思うので、なんでもトップにシークレットにすれば良いわけじゃないというのが大事なポイントですね。
玉置:基本は報連相です。以前、いつもは会長が同席しない方との打合せを事前共有せずに行った際叱られました。それ以降は週末の飲み会を含めて逐一報告しています。
岩田:きちんと議論が必要ですね。ケースバイケースで、トップにシークレットにした方が良い案件、報連相することで信頼を得る案件がありますね。1つの考え方として、「〇〇なチャレンジを1年で数回に分けてやらせていただきたいです。これは終わってからの報告でも良いですか。」というような大まかな確認をすることもありますね。報連相なしで行って良いか、悪いかの認識合わせができると良いですよね。
高辻:先ほどの飲み会を共有するというのは全く一緒です。でも、報告に目的がないというか、業務においても報告することが目的のようになってしまっています。話は変わりますが、うちではこの期間に事業承継するとある程度決まっていて、時間が迫ってきているので、先代には気持ちよくやめてもらいたいなという想いはあります。親孝行じゃないですけど、本が好きなので、先代の自伝を作ろうと思っています。「自伝良かったですね」のようなことを周りから言ってもらえると、気持ちよくやめられるのではないかと。
岩田:僕も、1度父親との対談を取材させてくださいと言われてメディアに掲載いただいたら好評で、新聞記事にも掲載してくださったんですが、これはちょっと親孝行したかなと思いました。アトツギの特権として、先代をリソースとして考え、うまく活かしてファンを増やす方向で捉えるとちょっと面白いかもしれないですね。
稲見:越智さんは何か考えられていますか。
越智:そうですね。私の父や祖父からは、良い婿をとって継いでもらうと言われ続けてきた中で、それを叶えてあげることができずの状態でいるので・・・
岩田:むしろ今、女性が継いだ方が最先端ですし絶対良いと思います。
越智:ずっとそういう考えがあったので、なかなか自分の中で切り替えが難しく、今日のように刺激を受けながら考え始めているところです。
アトツギ同士や地域とのコミュニティ
越智:後を継ぐにあたって、持っていた方が良い意識や、勉強した方が良いことがありましたら教えていただきたいです。
岩田:勉強という意味では、本も良いと思うのですが、どんなことも最終的には個人の熱量からしか始まらないと感じています。その熱量は、もともと持っている人もいますが、熱量が高い周りの人からもらうことも良いと思っています。旅の語源は他火という説があるそうですが、他の人から火を借りるというのはとても良い機会だと思います。今回、松山まで旅をしてきてこの場に参加させてもらっているのは、皆さんの火を借りに来ているとも言えるんですよね。逆に、僕の火で少しでも火がつく人がいたら良いなともちろん思っています。熱を与えられ自問自答すると経営者としての視座があがるかもしれません。
稲見:玉置さん、家業に戻る前、戻った後で意識したことはありますか。
玉置:2013年に、自動車関連事業を経験してから戻ったのですが、販売店の仕事がよく分からなかったので、まずはみんなに認めてもらいたいと思いました。急に社長の息子が偉そうにしても誰も認めてくれないだろうと思い、めちゃくちゃ働きました。働きまくり、いつしか自分で会社を回している気になったというか、勘違いしていた点はあったと思うんです。自分の想いが強いので事業は結構順調でしたが、途中で、自分がエースで4番になってはいけないと気付き、一歩引いて仕事を人に任せるために組織を作ると、結果的に僕も違うところで時間を使えるようになりました。そして、地域のことを考えていくうちに、我々の会社は間違っていたんだと気が付きました。当時、売り上げや利益をかなり追い求めている会社だったので、メーカーの表彰をとるのが第一目的になっていて、表彰をとることが社員の幸せだと信じていました。しかし、みんな一生懸命働いていたのに、誰もそこに喜びを感じていませんでした。基本的に今まで先代がやってきたことを否定はしませんが、表彰のためにブラック働き方をするなど従業員に無理をさせてしまうのはやめました。
稲見:越智さんはどうですか。
越智:そうですね、まだ私自身が経営に全然入り込めていなくて、現場仕事ばかりなので、今回のように話す場に参加させていただくことで、自分自身気付けることがたくさんありました。チャレンジはこれからも続けたいと思います。
岩田:例えば、勉強したいテーマがあるとして、誰かに頼んで教えてくれることももちろんあると思います。しかし、「経営者でも悩んでいる人がたくさんいると思うので、勉強会を一緒にやってくれませんか。」と提案した方が学びもあってみんな喜ぶと思います。そうすると、更に周りと協力しやすくなってきて、「運営している温泉でリラックスした状態で話をするような企画ってどうでしょう?」「面白いね!」という流れになるのではないでしょうか。自分が抱える悩みは多分みんなも持っているだろうから、拡張していくとすごく良いなと思います。
高辻:良い例で言うと、僕は行政の方々にたくさんお手伝いいただいていて、そういう点を通じて広がりが一気に加速しました。一方で町を巻き込み、事業者を巻き込み、いかに観光客を巻き込めるかというところのプロセスが全然ないまま進んでいる取り組みもあるので、そこはみんなで介入してやらないといけないなと思います。
岩田:普段は経済産業省や行政の方と会う機会がないのですが、一人の人間として会うのは大事だと思います。役人って人間じゃないと思っていましたが、当たり前ですが、人間なんですよね。なので、こういうイベントなどで出会えたというのは大きいと思います。この機会を活用していきましょう。
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