多様な働き方が生まれる今、地域複業の価値や魅力とは?
2021.04.16 更新
2020年12月にパソナ総合研究所が発表した『コロナ後の働き方に関する調査』では、在宅勤務をきっかけに転職を検討(実施済み含む)した人は約17%、副業を開始・検討した人は約15%に上りました。 希望するキャリアが変化した理由として、「ワークライフバランスを変えたくなった」と回答する人の割合が最も高く、人々の働き方に対する意識の変化が伺えます。 コロナ禍で在宅勤務の時間が増えたことで、これまで副業に取り組む時間的余裕がなかった人も、通勤や飲み会などの時間を副業に充てられるようになり、今まで以上に副業への興味関心が高まっています。
そこでこちらのコラムでは、これから複業(副業)を始めたい方向けに、「地域複業」についてお伝えいたします。
独立・転職ではない新たなキャリアの選択肢
一方で、現在の仕事内容や職場環境、給与面などには満足しているものの、「これまでとは違ったチャレンジの機会を得たい」という考えから副業に関心を持つ人も少なくありません。
副業は何かと収入面のメリットばかりがフォーカスされますが、独立や転職に比べるとリスクがほとんどないため、キャリアの幅を広げる新たな選択肢として捉えられています。
実際に社員のスキルアップやキャリア構築、離職防止に効果的だと考えて、副業制度を設けたり、副業を推奨したりする企業も増えており、ここ数年で会社員が副業に取り組みやすくなっています。労働人口が減少し人材確保が難しくなる中で、こうした動きはさらに拡がっていくでしょう。
また、個人で複数の仕事を受け持つ複業(パラレルワーク)を実践する人も増えており、より多様な働き方が可能になりつつあります。
地域での複業が選ばれる理由
都市部の人材が、地域で複業を始める理由は様々です。自分が生まれ育った故郷を少しでも盛り上げたいという人もいれば、初めて訪れた地域で出会った経営者のビジョンに共感して複業に取り組み始める人もいます。
そうした地域での複業を選ぶ人材に共通しているのは、ただスキルを提供して対価を得ることが目的ではなく、経営者のビジョンや事業内容への共感を重視し、人や地域とのつながりを求めているということです。
勤め先の会社と同じように働くのではなく、日々の仕事では味わえないような経験や貢献実感を得たいという人が多く、そこで得た知見を普段の仕事に活かしたり、複業をきっかけに新たなキャリア構築を目指したりする人もいます。
コロナ禍で地域企業にも徐々にオンライン会議が浸透するなど、都市部の人材が頻繁に現地を訪れなくても仕事ができる環境が整ったことも、地域複業が選ばれる理由の一つです。
高いスキルや専門性よりも、想いへの共感が鍵
地域で複業人材を受け入れる中小企業経営者の多くは、企業や地域との継続的な関わりから、新たな変化をもたらしてくれる人材を求めています。外からの視点で意見提言するだけではなく、一緒になって業務の仕組みを整えたり、オペレーションに関わったりしながら、事業を推進していく役割を必要としています。
また、そうした経営者の多くもビジョンや事業内容への共感を重視する傾向があり、複業人材に高いスキルや専門性だけを求めているわけではありません。むしろスキルや経験が多少不足していたとしても、想いや人柄重視でマッチングに至ることもあります。特別なスキルや専門性がなくても、個々の経験を活かして、誰でも取り組むことができるのが地域複業の魅力の一つです。
提案次第で様々なスタイルの複業が可能に
業務効率を上げるチャットツールやクラウドサービスなど、普段の仕事で使い慣れているような仕組みでも、地域企業ではあまり普及していなかったり、使いこなせていなかったりすることがあります。そうしたサービスの導入を提案し、地域企業が抱える課題の解決につながれば、それも一つの複業として十分成り立ちます。
実際にITツールの使い方をレクチャーしながら、円滑な社内コミュニケーションや適切な情報管理を推進し、地域企業の課題解決を担う複業人材もいます。
また、そうしたITツールの導入に限らず、バックオフィス業務の効率化や採用オペレーションの見直し、新商品の企画や販売促進、SNS運用、都市部での営業活動など、地域複業では様々な取り組みが可能です。もちろん、ライティングやデザイン、プログラミングといったスキルを活かしたり、経理や労務、人材採用などの専門性を活かしたりすることもできます。
これまでオフィスワークの経験がない人も、ブログやSNSでの情報発信に取り組んだり、ユーザー目線の商品・サービスを企画したり、趣味や特技を活かしたりするなど、提案次第で自分に合ったスタイルの複業に取り組むことが可能です。
地域複業に取り組むことで得られるメリット
それでは、あらためて地域複業に取り組むメリットについて整理してみましょう。
1.地元や思い入れのある地域・企業に貢献できる
都市部にいながら思い入れのある地域と関わりを持ち続けることができたり、複業を通じて地域や企業への貢献実感を得られたりするのは、地域複業に取り組むメリットの一つです。
2.スキルアップや新たなキャリア構築につながる
3.未経験の仕事でもチャレンジする機会が得られる
複業がスキルアップや新たなキャリア構築につながるのはもちろんですが、地域複業では未経験の仕事でもチャレンジする機会を得られる場合があります。大胆なキャリアチェンジや趣味・特技を仕事に活かしてみたいと考えている人にもオススメです。
4.地域の人や複業人材との交流が生まれる
5.ワーケーションや移住の候補地探しもできる
今まで縁もゆかりもなかったような地域でも、複業をきっかけにその土地の人とのつながりや交流が生まれます。ワーケーションや移住に興味がある人にとっては候補地探しの機会にもなるでしょう。
また複業人材同士の交流から様々な地域や仕事の情報交換ができたり、そこから新たな複業プロジェクトが生まれたりすることもあります。
6.年収アップが見込める
地域複業の多くは、月に数万円〜十万円程度の報酬からスタートします。複業に取り組むなかでしっかりとした信頼関係を構築できれば、安定的な複業収入が見込めますし、業務に応じた報酬アップも望めます。
地域複業スタートまでの流れと押さえておきたいポイント
まず始める前に、地域複業を通じて何を得たいのかを明確にしておくと、自分にあった関わり方が見えてくるでしょう。その上で、地域副業の流れと押さえておきたいポイントについて確認していきましょう。
1.複業先を見つける
実際に地域複業を始める際には、まず複業先を見つける必要があります。最近はオンラインで企業とマッチングできるサービスも増えていますが、初めて地域複業に取り組む際は、行政や民間企業が行っている地域複業のプロジェクトに参加してオンラインで何度か打ち合わせを重ねたり、現地へ行く機会があれば現地で顔を合わせてから複業スタートすると安心です。
企業によっては課題が明確になっていないこともあるので、事前に現状の業務課題や取り組みたいことなどについてのヒアリングが進んでいると、スムーズに複業を開始することができて安心です。
行政が推進しているプロジェクトでは、複業を始める際に知っておきたい内容について事前の研修が用意されている場合もあります。また、地域企業とのマッチングに向けてコーディーネーターのサポートを受けながら進められるプログラムもありますのでそういった点も複業が初心者の方にはお勧めです
2.契約を結ぶ
報酬額や業務内容に齟齬がないように、あらかじめ複業先と契約を交わすことが大切です。契約内容は人によって異なりますが、スタート時の報酬は月に数万円〜十万円程度が目安です。業務量や業務内容を踏まえて、お互いに納得感ある金額を設定しましょう。
まずはプロボノ(無料)でお試ししてから本契約を結びましょうという場合でも書面で契約を結んでおくと両者で安心して業務に取り組めます。
また、会社員が複業をする際は勤務先への報告や書類提出が必要な場合があります。あらかじめ社内規定を確認した上で複業に取り組むようにしましょう。
3.複業を開始する
地域複業では信頼関係の構築が欠かせません。頻繁に現地を訪れる必要はありませんが、オンラインツールなどを活用しながら定期的なコミュニケーションを心がけましょう。
複業先ではオンラインツールの利用に慣れていない場合もあるので、使い方のレクチャーから始めるなど柔軟な対応が必要です。
また、業務を進める上でセルフマネジメントも重要です。業務を抱えすぎて業務過多になったり、納品が遅れがちになったりしないように適切にコントロールしましょう。
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